日本 / 札幌 シリーズ
札幌不動産成長率|地価11年連続上昇とマンション価格高騰の全データ
最終更新:2026年4月
最終更新:2026年4月
読み物パート|「札幌バブル」は本物か——データが語る10年の軌跡
札幌の不動産価格は10年以上にわたり上昇を続けている。2026年1月の公示地価で、札幌市は11年連続の地価上昇を記録した。新築マンション平均価格は2024年に約5,145万円と過去最高を更新。坪単価は266.5万円に達し、直近5年で+40.3%、10年では+64.7%という驚異的な上昇を見せている。
この値上がりは「バブル」なのか、それとも「適正な価格調整」なのか。
結論から言えば、札幌の価格上昇には実需に裏付けられた合理性がある。第一に、建築コストの高騰だ。鉄筋・コンクリートなどの資材費と人件費の上昇は全国共通だが、積雪寒冷地の札幌ではRC造の比率が高く、コスト転嫁の影響が大きい。第二に、札幌中心部の土地供給は物理的に限られている。中央区の再開発用地はほぼ出尽くし、新規供給は周辺区へシフトしつつある。第三に、ラピダスを起点とした半導体関連投資が道央圏全体の地価を押し上げている。
一方で、2026年の公示地価では上昇率の鈍化も確認されている。北海道全体の全用途平均は前年比+1.3%と、前年の+2.0%から縮小。建築費の高騰で郊外の住宅地開発が採算割れに近づき、デベロッパーの供給戦略が慎重化している。
投資家にとって重要なのは「まだ上がるか」ではなく「利回りは取れるか」だ。中央区の表面利回りは4%台前半まで低下しているが、東区・白石区・豊平区では築浅物件でも5%台を確保できる。エリア選別と物件の目利きが、今後の勝敗を分ける。
データパート|札幌不動産価格の全貌
公示地価・住宅地の推移(札幌市平均)
| 年 | 住宅地平均(円/㎡) | 前年比変動率 | 坪単価換算 |
|---|---|---|---|
| 2018年 | 55,200円 | +4.2% | 約18.2万円 |
| 2019年 | 58,900円 | +6.7% | 約19.5万円 |
| 2020年 | 62,300円 | +5.8% | 約20.6万円 |
| 2021年 | 63,800円 | +2.4% | 約21.1万円 |
| 2022年 | 69,500円 | +8.9% | 約23.0万円 |
| 2023年 | 75,800円 | +9.1% | 約25.1万円 |
| 2024年 | 80,200円 | +5.8% | 約26.5万円 |
| 2025年 | 83,500円 | +4.1% | 約27.6万円 |
| 2026年 | 84,000円 | +0.6% | 約27.8万円 |
※2026年は公示地価(1月1日時点)。上昇率は鈍化傾向
区別・公示地価比較(2026年・住宅地)
| 区 | 平均地価(円/㎡) | 前年比 | 坪単価 | 投資適格度 |
|---|---|---|---|---|
| 中央区 | 約260,000円 | +5.6% | 約86万円 | ★★★★★ |
| 北区 | 約88,000円 | +2.1% | 約29万円 | ★★★★☆ |
| 豊平区 | 約78,000円 | +1.8% | 約26万円 | ★★★★☆ |
| 西区 | 約82,000円 | +1.5% | 約27万円 | ★★★☆☆ |
| 白石区 | 約72,000円 | +1.2% | 約24万円 | ★★★★☆ |
| 東区 | 約65,000円 | +0.8% | 約21万円 | ★★★☆☆ |
| 厚別区 | 約55,000円 | +0.5% | 約18万円 | ★★★☆☆ |
| 手稲区 | 約42,000円 | ▲0.2% | 約14万円 | ★★☆☆☆ |
| 南区 | 約32,000円 | ▲1.0% | 約11万円 | ★☆☆☆☆ |
| 清田区 | 約38,000円 | ▲0.5% | 約13万円 | ★★☆☆☆ |
新築マンション価格推移(札幌市)
| 年 | 平均価格 | 平均坪単価 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 2016年 | 約3,400万円 | 約162万円 | — |
| 2018年 | 約3,800万円 | 約178万円 | +9.9% |
| 2020年 | 約4,200万円 | 約198万円 | +11.2% |
| 2022年 | 約4,600万円 | 約228万円 | +15.2% |
| 2024年 | 約5,145万円 | 約266.5万円 | +16.9% |
※直近5年の坪単価上昇率:+40.3%、直近10年:+64.7%
中古マンション価格推移(札幌市)
| 年 | 平均成約価格 | 平米単価 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 2019年 | 約1,800万円 | 約24万円/㎡ | — |
| 2020年 | 約1,950万円 | 約26万円/㎡ | +8.3% |
| 2021年 | 約2,100万円 | 約28万円/㎡ | +7.7% |
| 2022年 | 約2,300万円 | 約31万円/㎡ | +10.7% |
| 2023年 | 約2,400万円 | 約33万円/㎡ | +6.5% |
| 2024年 | 約2,550万円 | 約35万円/㎡ | +6.3% |
※中央区の坪単価は2025年時点で約133.1万円(前年比+11.6%)
エリア別・投資利回り目安(2026年4月時点)
| エリア | 表面利回り(区分マンション) | 実質利回り目安 | 賃料相場(1K) |
|---|---|---|---|
| 中央区(大通・すすきの) | 4.0〜4.5% | 3.0〜3.5% | 4.5〜6.0万円 |
| 中央区(円山・宮の森) | 3.8〜4.3% | 2.8〜3.3% | 5.0〜6.5万円 |
| 北区(北大周辺・麻生) | 5.0〜5.5% | 3.8〜4.3% | 3.5〜4.5万円 |
| 豊平区(学園前・福住) | 5.0〜5.5% | 3.8〜4.3% | 3.5〜4.5万円 |
| 白石区(東札幌・菊水) | 5.5〜6.0% | 4.0〜4.8% | 3.2〜4.2万円 |
| 東区(環状通東・元町) | 5.5〜6.5% | 4.0〜5.0% | 3.0〜4.0万円 |
| 西区(琴似・発寒) | 5.0〜5.8% | 3.8〜4.5% | 3.5〜4.5万円 |
主要都市との価格・利回り比較
| 都市 | 新築マンション平均 | 表面利回り | 地価上昇率(2026年) |
|---|---|---|---|
| 東京23区 | 約1億500万円 | 約4.0% | +3.4% |
| 大阪市 | 約5,800万円 | 約4.5% | +4.8% |
| 福岡市 | 約5,200万円 | 約4.8% | +6.2% |
| 札幌市 | 約5,145万円 | 約5.0〜5.2% | +0.6%(住宅地) |
投資戦略への示唆
- 上昇率鈍化は「買い場」のサイン:2022〜2023年の急騰局面は終わり、価格調整が入りやすい環境。交渉余地が生まれている
- 利回り重視なら東区・白石区:中央区は資産性重視、東区・白石区は利回り重視。投資スタイルで使い分ける
- 新築vs中古の乖離に注目:新築坪単価266万円に対し中古は約半額。築10〜15年の中古を狙う戦略が有効
- 出口を見据えた購入を:地下鉄徒歩圏・RC造・管理状態良好——この3条件を満たす物件は、15年後も売却しやすい
出典・参考リンク
- 日本経済新聞|公示地価2026 北海道は1.3%上昇
- ダイヤモンド不動産研究所|北海道の公示地価・坪単価ランキング2026年
- 土地代データ|札幌市の土地価格相場 2026年
- 土地代データ|札幌市中央区の土地価格相場 2026年
- 東京カンテイ|札幌市 新築・中古マンション市場
- リビンマッチ|札幌の中古マンション相場 2025年最新
- ルームマッチ|札幌マンション平均価格
- エリアネット|2025年公示地価 札幌圏・北海道の住宅不動産市況
- ハウスドゥ札幌栄町|2026年の札幌不動産市況予測
- アカリエステート|不動産の相場利回り 札幌 2025年
免責事項:本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。不動産価格・利回りは市場環境により常に変動します。投資判断はご自身の責任において行ってください。