米住宅販売63.8万戸で下振れ、ウィリアムズNY連銀タカ派発言で10年債4.33%|中国GDP+4.7%も予想割れ、日経は59,521円で3日続伸
4月22日(水・米国時間/日本時間23日早朝)の米市場では、同日23:00公表の新規住宅販売が63.8万戸(予想67万戸)と下振れし、住宅市況の鈍化が鮮明になりました。さらに日本時間深夜にウィリアムズNY連銀総裁が「インフレは依然FRBの二重責務達成の阻害要因」とタカ派発言を行い、米10年債利回りは4.33%(+4bp)に上昇、S&P500は7,018.72(-0.64%)と続落しました。Google Q1決算は広告堅調で予想を上回った一方、Tesla Q1は中国市場シェア低下で予想を下回り、決算は明暗を分けています。一方、日経平均(日本時間4/22(水)15:00引け)は59,521.08(+0.12%)と3日続伸、ドル円は159.62(日本時間4/23朝7:00)で小動き。中国1-3月期GDP速報は+4.7%(予想+4.9%)で下振れ、人民元は対ドル7.18まで続伸する一方で上海総合-0.51%・ハンセン-0.72%と景気減速が鮮明化しています。中東ではイラン・米代理協議が4/22にチューリッヒで短時間実施されるも本格協議の日程は未定、WTIは88.62ドル(-1.03%)と軟化、サウジの+50万バレル/日増産報道も重石。今日(日本時間4/23木)は10:00に日銀短観中間集計(参考指標)が予定されているほか、4/25公表の東京都区部CPI(コンセンサス+2.4%)を睨んだ動きが中心となります。以下、本記事の時刻基準は、米株・米債・米コモディティは米国時間の引け値(=日本時間では翌日早朝5:00頃)、日経は日本時間15:00引け、欧州株は欧州時間引け(=日本時間0:30前後)、為替・暗号資産は日本時間朝7:00時点とします。
TODAY'S THEMES / 今日を貫くテーマ
米住宅販売63.8万戸で下振れ、住宅市況鈍化の兆候
米3月新規住宅販売は63.8万戸と予想67万戸を3.2万戸下回り、住宅市況の鈍化が鮮明化。住宅ローン金利高止まり(30年固定6.8%台)と中古住宅在庫増が重石で、住宅関連株・REITに短期売り圧力が波及。
ウィリアムズ発言で米10年債4.33%、利下げ織込み後退
ウィリアムズNY連銀総裁の「インフレは依然FRBの二重責務達成の阻害要因」とのタカ派発言を受け、米10年債利回りは+4bpの4.33%に上昇。CME FedWatchの6月利下げ確率は52%→44%に低下し、ドル高・株安のリスクオフが進行。
中国GDP+4.7%で予想下振れ、人民元高と景気減速の同時進行
中国1-3月期GDP速報は前年比+4.7%で予想+4.9%を下振れ、景気減速が鮮明に。ただし人民元は対ドル7.18まで続伸で元高進行という異例の組み合わせ。サムスン電子Q1営業利益-18%とあわせ、アジア製造業の景気サイクル転換点を示唆。
北米米株はウィリアムズ発言と住宅販売下振れで続落、S&P -0.64%|Google好決算もTesla予想割れで明暗
4/22(水・米国時間/日本時間23日早朝5:00頃引け)の米市場は、同日23:00公表の新規住宅販売が63.8万戸(予想67万戸)と下振れしたことで住宅市況鈍化懸念が強まり、さらに日本時間深夜のウィリアムズNY連銀総裁のタカ派発言が重なって売りが優勢となりました。S&P500は7,018.72(-0.64%)で続落、NASDAQもハイテク主導で軟調、ダウも続落。米10年債利回りは4.33%(+4bp)に上昇し、CME FedWatchの6月利下げ確率は52%→44%に低下しています。決算面では、Google(親会社Alphabet)Q1は広告売上の堅調さから予想を上回った一方、Tesla Q1は中国市場シェア低下が響き予想を下回って明暗が分かれました。またFRB議長指名のウォーシュ氏が上院公聴会の追加質問で「FRBの独立性は尊重するが、政策フレームワークの近代化は必要」と応答し、引き続き市場の関心が集まっています。
米新規住宅販売63.8万戸で予想67万戸を下振れ、住宅市況鈍化
米商務省が4/22(日本時間23:00)発表した3月新規住宅販売は年率63.8万戸で、予想の67万戸を3.2万戸下回りました。住宅ローン金利の高止まり(30年固定6.8%台)と中古住宅在庫の積み上がりが新規販売を圧迫し、住宅関連株・ホームビルダー株に売りが広がりました。
米住宅関連株・米REIT保有者には短期的な逆風。ただし住宅市況の鈍化は中期的にはFRB利下げ再開の材料ともなり得るため、米長期債・金ETFへのヘッジ配分を厚めにしておく局面。
ウィリアムズNY連銀総裁がタカ派発言「インフレは依然FRBの二重責務の阻害要因」
ウィリアムズNY連銀総裁は日本時間4/22深夜の講演で「インフレは依然FRBの二重責務達成の阻害要因」と明言。サービス価格と住居費の粘着性を強調し、早期利下げには慎重な姿勢を示しました。これを受け米10年債利回りは4.33%(+4bp)に上昇、CME FedWatchの6月利下げ確率は52%→44%に低下しました。
米株には短期的な逆風ですが、米国債・ドル建て定期預金保有者には利回り維持のプラス。4%台後半の米国債利回りは依然として日本居住者HNWにとって魅力的な水準で、円安進行とあわせドル建て債券の新規投資検討の好機。
S&P500は7,018.72で-0.64%続落、ウィリアムズ発言と住宅指標で2日連続下落
S&P500は7,018.72(-0.64%)で続落、NASDAQもハイテク主導で軟調、ダウも続落しました。セクター別では住宅・金融・ハイテクが売りを主導、一方でディフェンシブ(公益・ヘルスケア)は相対的に底堅い推移。VIXは小幅上昇で18台半ばに戻しました。
米株ETF保有者には短期的な逆風ですが、ドル円159.62の円安維持で円ベース換算ではロスは軽減。分散ポートフォリオでは日本株の堅調さ(日経3日続伸)が相殺材料となる局面。
Google Q1決算は広告堅調で予想上回る、Tesla Q1は中国シェア低下で予想割れ
Google(Alphabet)Q1決算は検索・YouTube広告の堅調さとクラウド事業の成長で予想を上回る内容。一方、Tesla Q1決算は中国市場シェア低下(BYD・CATL系EVの攻勢)が響き予想を下回り、時間外で-4%台。AI・広告プラットフォーム勢と中国EV競争に晒されるEV勢とで決算の明暗がくっきり分かれました。
ハイテク全般保有者には銘柄選別の重要性が再確認される局面。日本居住者のNISA・特定口座経由の米国株投資では、AI・広告関連(Google・Meta)と中国EV競争リスクを抱える銘柄(Tesla・NIO)の比率を見直すタイミング。
FRB議長候補ウォーシュ氏、追加質問で「FRB独立性尊重、政策フレーム近代化は必要」
FRB議長指名のウォーシュ氏は、上院公聴会の追加書面質問への応答で「FRBの独立性は尊重するが、政策フレームワークの近代化は必要」と発言。2%インフレ目標の柔軟な運用や、金融政策と金融安定の両立に関する議論の必要性に言及しました。
次期FRB体制下での政策フレーム見直しは、長期金利・ドル・金の価格形成に中期的影響。米国債・金ETFをバーベル型で保有する戦略の有効性が再確認される局面。
欧州ECBホルツマン理事タカ派発言で6月利下げ確率62%→58%に低下|STOXX 600は614.45で-0.26%、独ifo88.2と軟調
4/22(水・欧州時間/日本時間4/23未明0:30頃引け)の欧州市場はSTOXX 600が614.45(-0.26%)で続落したものの下げ幅は縮小しました。ECBホルツマン理事(独墺系タカ派)が「エネルギー価格のセカンドラウンド効果にECBは慎重」と発言し、ECB 6月理事会での利下げ確率は62%→58%に低下。ドイツ4月ifo景況感指数は88.2(予想88.5)とわずかに下振れ、製造業PMIも欧州全体で軟調な推移を続けています。英BoE主要エコノミストの発言を受けたGBP/JPYは215.04で横ばい、EUR/JPYも187円台で小動きです。
ECBホルツマン理事タカ派発言「エネルギー価格のセカンドラウンド効果に慎重」
ECBホルツマン理事(独墺系タカ派)は4/22の講演で「エネルギー価格のセカンドラウンド効果にECBは慎重」と発言し、賃金・物価スパイラル再燃への警戒を示しました。これを受けてECB 6月理事会での利下げ確率は62%→58%に低下、OIS市場ではユーロ高反応が観測されました。
EUR建て債券・EUR建て預金保有者には利回り維持のプラス。一方、欧州株・欧州REITには短期的な逆風。EUR/JPYは187円台で推移しており、円建て換算の変動は限定的。
独ifo景況感指数88.2で予想88.5下振れ、製造業軟調継続
ドイツ4月ifo景況感指数は88.2(予想88.5、前月88.4)とわずかに下振れ。製造業の現状判断・期待指数ともに小幅悪化し、欧州製造業PMI全体でも軟調なトーンが継続しています。自動車・化学セクターの受注減が重石。
DAX・独自動車株(VW・BMW・Mercedes)保有者には短期的な逆風。ただしECBの利下げ余地を中期的に再確認させる材料でもあり、欧州長期債には下支え要因。
STOXX 600は614.45で-0.26%、下げ幅縮小も3日続落
STOXX 600は614.45(-0.26%)で続落ながら下げ幅は縮小しました。DAX・CAC40・FTSE100とも揃って軟調な推移ですが、エネルギー株の一角がWTI88.62ドルへの軟化にもかかわらず底堅く、下落を和らげました。
欧州株分散ポートフォリオには短期的な逆風ですが、EUR建て保有であれば対円での値動きは限定的。欧州REITは金利低下期待と景気減速懸念の綱引きで値動き鈍化。
英BoE主要エコノミスト発言、GBP/JPY215.04で横ばい推移
英BoEの主要エコノミストは講演で、英国の賃金上昇圧力が鈍化しつつある一方、サービス価格インフレはなお粘着的との認識を示しました。市場は次回5月会合での金利据え置きをほぼ織り込み、GBP/JPYは215.04で横ばい推移となっています。
英国株・英ポンド建て資産保有者には中立的な影響。FTSE100は資源株比率が高く、WTI軟化が短期的な重石となる局面。GBP/JPY215円台は中期的な円安水準として意識。
日本日経59,521円で+0.12%の3日続伸、鈴木財務相が再口先介入|SBG孫正義「生成AI投資倍増」で株価+2.1%
4/22(水・日本時間15:00引け)の日本市場は、日経平均が59,521.08ポイント(+72、+0.12%)で引け3日続伸、ただし上値は重く高値更新とまではいきませんでした。ドル円は159.62(日本時間4/23朝7:00)で小動きを維持し、鈴木財務大臣は「為替の過度な変動は望ましくない」と再度口先介入を実施。東京都区部CPI(4月、4/25公表予定)の事前コンセンサスは前年比+2.4%で、2月2.7%・3月2.5%からの鈍化継続予想となっています。4/23(木)日本時間10:00には日銀短観中間集計(参考指標)の公表が予定。企業面では、ソフトバンクGの孫正義社長が年次株主総会で「生成AI投資を倍増」と発言し、同社株は+2.1%と買われました。
日経平均59,521円で+0.12%の3日続伸、上値は重く狭いレンジ
日経平均は59,521.08ポイント(+72.03、+0.12%)で引けて3日続伸。ただし上値は重く、59,600円を前に利益確定売りで狭いレンジ推移。米株続落の連想売りと、ドル円159円台維持の輸出株下支えが綱引きとなりました。TOPIXは小幅続伸、東証プライム売買代金は4.0兆円。
日本株中心ポートフォリオには引き続き追い風。ただし3日続伸後の高値圏で、東京都区部CPI(4/25)と4/30-5/1日銀会合を控える一段の上値追いには慎重姿勢が妥当。利益確定の一部を米国債・金にシフトする分散点検のタイミング。
鈴木財務相が再度口先介入「為替の過度な変動は望ましくない」、ドル円159.62で小動き
鈴木財務大臣は閣議後会見で「為替の過度な変動は望ましくない」と再度口先介入を実施。ウィリアムズNY連銀のタカ派発言を受けたドル高圧力に対し、日本側の牽制を強める構図です。ドル円は159.62で小動きも、160円手前での攻防が続いています。
円安基調継続で輸出株には引き続き追い風も、160円突破なら実弾介入の観測が強まりリスクオフに傾くシナリオ。ドル建て資産保有者は159円台後半でのヘッジコスト低下局面を、一部円転戻しの検討タイミングとして意識。
ソフトバンクG孫正義「生成AI投資を倍増」、同社株+2.1%で買い優勢
ソフトバンクG(9984)の孫正義社長は年次株主総会で「生成AI投資を倍増」と明言。Arm・OpenAI関連投資とデータセンター・AIインフラへの資本配分拡大方針を示し、同社株は+2.1%と買われました。AI関連の持株価値再評価観測が再燃しています。
SBG保有者には直接的なプラス、日本AI関連銘柄(アドバンテスト・東京エレクトロン・ソシオネクスト)全体にも連想買いが入りやすい展開。一方で、SBGの投資拡大は為替ヘッジコストや資金調達面の観測要因でもあり、同社ドル建て債券保有者は注視が必要。
4/25東京都区部CPI事前コンセンサス+2.4%、3月2.5%からの鈍化継続予想
4/25(金)公表予定の東京都区部CPI(4月)の事前コンセンサスは前年比+2.4%で、2月2.7%・3月2.5%からの鈍化継続予想。コアCPI・コアコアCPIとも同様に伸び率鈍化が見込まれています。4/30-5/1日銀会合での利上げ判断に直結する重要指標で、市場の関心が集中しています。
CPI鈍化なら日銀利上げペースが緩やかに維持され、円安・日本株堅調のシナリオに整合。逆に予想上振れなら円高・日本株の一部調整要因。日本国債・J-REIT保有者は4/25朝の8:30公表に注目。
4/23(木)10:00に日銀短観中間集計公表、4/30-5/1会合前の参考指標
日銀短観中間集計(参考指標)が4/23(木)日本時間10:00に公表予定。3月短観の業況判断DI(大企業製造業+13、大企業非製造業+35)からの変化が注目点で、4/30-5/1日銀金融政策決定会合に向けた参考材料となります。
中間集計は参考指標で直接的なマーケットインパクトは限定的ですが、製造業DIの改善続伸なら輸出株・半導体株にプラス。非製造業DIの鈍化ならサービス業・内需株に売り圧力の可能性。
アジア太平洋中国1-3月GDP+4.7%で予想割れ、人民元7.18まで続伸|韓国サムスンQ1営業利益-18%、豪CPI+2.8%
4/22(水・現地時間/日本時間4/22日中)のアジア太平洋市場は、同日11:00公表の中国1-3月期GDP速報が+4.7%(予想+4.9%)と下振れし、景気減速が鮮明化しました。ただし人民元は対ドル7.18まで続伸(元高進行)という異例の組み合わせで、中国株は上海総合-0.51%・ハンセン-0.72%と下落。企業面では韓国サムスン電子Q1決算が営業利益前年比-18%と、メモリ半導体市況の不振が直撃。一方オーストラリア1-3月期CPIは前年比+2.8%で予想通りで、RBAは利下げ姿勢を維持する見通しです。
中国1-3月期GDP+4.7%で予想+4.9%を下振れ、景気減速鮮明
中国国家統計局が4/22(日本時間11:00)発表した1-3月期GDP速報は前年比+4.7%で、予想の+4.9%を下振れ。内需の弱さと不動産セクターの調整継続が重石で、景気減速が鮮明になりました。3月の小売売上高・鉱工業生産も同時公表され、いずれも市場予想を下回る内容でした。
中国株ETF・H株指数連動ETF保有者には短期的な逆風。ただし中国政府の追加景気刺激策(財政出動・利下げ)観測の強まりで、下値は限定的との見方も。日本の対中輸出株(資生堂・コマツ・建機株)には間接的な影響。
人民元対ドル7.18まで続伸、元高と景気減速の異例の組み合わせ
人民元は対ドル7.18まで続伸(元高進行)し、GDP下振れにもかかわらず通貨高が進行する異例の組み合わせ。中国人民銀行の中間レートを通じた誘導と、米ドル独歩高一服の影響が重なったとみられます。中国輸出企業の為替差損リスクは一段と高まっています。
中国輸出株には短期的な逆風ですが、元建て資産・中国債券保有者には円建て評価益のプラス。日本の対中輸出企業(化粧品・食品・機械)には元高のプラス。ドル円159.62との組み合わせでCNY/JPYは22.24と高水準。
韓国サムスン電子Q1営業利益-18%、メモリ半導体市況不振が直撃
韓国サムスン電子の2026年Q1決算は、営業利益が前年比-18%と大幅減益。メモリ半導体(DRAM・NAND)の市況悪化が直撃し、モバイル・家電部門も弱含みでした。HBM(High Bandwidth Memory)は健闘するも全体を補えず、KOSPI半導体株セクターに売り圧力が広がっています。
韓国株・半導体関連株には短期的な逆風。日本の半導体装置株(東京エレクトロン・アドバンテスト)には間接的な波及がありえますが、米AI関連需要の堅調さで直接影響は限定的。韓国ウォン建て資産保有者はKRW軟化リスクに注意。
上海総合-0.51%・ハンセン-0.72%、GDP下振れで中国株全面安
中国GDP下振れと景気減速鮮明化を受け、上海総合は-0.51%、ハンセンは-0.72%と中国株は全面安の展開。不動産・金融セクターが下落を主導し、ハイテク株も弱含み。H株・ADR経由の中国株保有者にも逆風が波及しました。
中国株ETF・ハンセンETF保有者には短期的な逆風。ただし中国政府の追加刺激策観測で下値は限定的との見方も。分散ポートフォリオでは日本株・米国ディフェンシブ株の比率増による相殺が有効な局面。
オーストラリア1-3月期CPI+2.8%で予想通り、RBAは利下げ姿勢維持
オーストラリア1-3月期CPIは前年比+2.8%で予想通りの結果。RBA(豪準備銀行)の目標レンジ(2-3%)内に収まっており、RBAは利下げ姿勢を維持する見通し。豪ドルは対円で小動き、豪株ASX200も軟調ながら底堅い推移でした。
豪ドル建て預金・豪債券保有者には中立的な影響。RBA利下げ姿勢維持は中期的に豪株の下支え要因ですが、豪ドル軟化リスクも意識。日本のHNW投資家で豪ドル建て資産を保有する層には、ヘッジコストの動向確認が有効なタイミング。
ASEANシンガポールCPI+1.6%鈍化継続でMAS緩和姿勢強化へ|BNM据え置き、比貿易赤字40億USD・タイ-0.9%
4/22(水・現地時間/日本時間4/22日中)のASEAN市場は、シンガポール3月CPIが前年比+1.6%と鈍化継続を示し、MAS(シンガポール金融管理局)は10月会合で緩和姿勢強化へ向かう観測が強まりました。マレーシア中央銀行BNMは4月会合で政策金利を3.00%で据え置き、MYR/JPYは37.48で安定。タイSET指数は銀行株の下方修正で-0.9%と続落、フィリピン3月貿易赤字は40億USDで原油輸入急増が主因となりました。中国GDP下振れの影響がエネルギー輸入国(比・タイ)と内需型国(マレーシア・ベトナム・インドネシア)で明暗を分ける構図です。
シンガポール3月CPI+1.6%で鈍化継続、MAS10月会合で緩和姿勢強化へ
シンガポール3月CPIは前年比+1.6%で、前月+1.7%から鈍化継続。コアインフレも目標圏に収束しつつあり、MAS(シンガポール金融管理局)は10月会合で緩和姿勢強化(S$NEERバンドの緩和)に向かう観測が強まりました。シンガポール株STIは小幅高で反応。
シンガポール株・SGD建て資産保有者には中期的にはプラス(金融緩和期待)。MM2H(マレーシア)と並ぶHNW層の資産配置先として、シンガポールのディフェンシブ性は引き続き相対的に高い。
マレーシア中銀BNM、政策金利3.00%で据え置き|MYR/JPY37.48で安定
マレーシア中央銀行BNMは4月会合で政策金利(OPR)を3.00%で据え置きと決定。声明ではインフレと成長のバランスを慎重に見極める姿勢を維持し、市場予想通りの結果でした。MYR/JPYは37.48で安定推移し、マレーシア株KLCIも小動きでした。
マレーシア株・MYR建て資産保有者には中立的な影響。MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)申請を検討する日本人HNW層にとって、MYR/JPY37円台の安定は中期的な資産保全の安心材料。
タイSET指数-0.9%で続落、銀行株の2026年ガイダンス下方修正が重石
タイSET指数は-0.9%と続落。大手銀行3行のQ1決算発表と2026年通期ガイダンス下方修正が重石となり、金融セクターが下落を主導しました。中東情勢・中国GDP下振れ・エネルギー輸入依存の3重苦がタイ株の弱含みを助長しています。
タイ株・THB建て資産保有者には引き続き逆風。ASEAN分散ポートフォリオではタイ比率の見直し(マレーシア・ベトナム・インドネシア比率への振替)が有効。日本のタイ進出企業(いすゞ・トヨタ)にも中期的な影響。
フィリピン3月貿易赤字40億USD、原油輸入急増が主因
フィリピン3月貿易赤字は40億USDと前月から拡大。原油輸入急増が主因で、中東情勢不安と経済活動の底堅さが輸入需要を押し上げました。ペソは対ドルで軟化圧力、PSE指数も続落しました。
フィリピン株・PHP建て資産保有者には短期的な逆風。フィリピンは原油輸入依存度がASEANで最大級のため、WTI88ドル台維持でも貿易赤字拡大リスクは残存。ASEAN分散投資でのフィリピン比率は慎重な評価が必要。
中東米イラン代理協議チューリッヒで短時間実施、本格協議日程は未定|サウジ+50万バレル増産でWTI88.62ドルに軟化
4/22(水・欧州時間/日本時間4/22夜)、イランと米国の代理協議がチューリッヒで短時間実施されましたが、本格協議の日程は未定です。ホルムズ海峡封鎖は継続も、イラン革命防衛隊が沿岸警備強化の姿勢を示したことで船舶拿捕リスクは一段落しました。供給面では、サウジが原油増産で生産枠を+50万バレル/日に拡大(6月から)と報道され、市場はポジティブに反応しWTIは88.62ドル(-1.03%)に軟化しました。ただしレバノン情勢は継続緊張、ヒズボラとイスラエル間の散発的砲撃が続いています。短期的な地政学リスクプレミアムはやや後退するも、本格的な解消には至らない局面です。
米イラン代理協議チューリッヒで短時間実施、本格協議日程は未定
イランと米国の代理協議が4/22欧州時間にチューリッヒで短時間実施されました。ただし本格協議の日程は未定で、両国の立場の隔たりは依然として大きい状況。ホルムズ海峡封鎖の段階的解除、経済制裁の緩和、核開発プログラムの検証といった核心論点での具体的進展は確認されませんでした。
短期的な地政学リスクプレミアムは一部後退し、原油・金は上値が重くなる局面。ただし本格協議の道筋は不透明で、依然としてインフレヘッジ資産(金・銀・エネルギー株)の戦略的保有は有効。
サウジ+50万バレル/日増産報道、6月から生産枠拡大でWTI88.62ドルに軟化
サウジアラビアが6月から原油生産枠を+50万バレル/日に拡大と報道され、市場はポジティブに反応しました。WTIは88.62ドル(-1.03%)と軟化し、Brentも89ドル台後半に下落。代理協議短時間実施の報道とあわせ、地政学プレミアムの一部剥落が進む展開。
エネルギー株・商社株には短期的な逆風ですが、日本の輸入コスト緩和要因として実体経済にはプラス。ホルムズ封鎖継続下でのサウジ増産は供給多角化の観点からも重要で、中期的な原油価格の上値抑制要因。
イラン革命防衛隊が沿岸警備強化、船舶拿捕リスクは一段落
イラン革命防衛隊がペルシャ湾・オマーン湾沿岸での警備強化姿勢を示し、ここ数週間続いた船舶拿捕リスクは一段落しました。ただしホルムズ海峡の実質的な封鎖継続という事実は変わらず、タンカー運航コストは高止まり。代理協議の動きとあわせた短期的なガス抜きの側面が強い局面です。
海運株(日本郵船・商船三井)の地政学リスクプレミアムはやや後退ですが、根本的な解消には至らず。ホルムズ封鎖継続下でのトータル航行コスト高止まりは、日本の輸入企業の業績には中期的な重石。
レバノン情勢継続緊張、ヒズボラとイスラエル間の散発的砲撃
レバノン情勢は継続緊張で、ヒズボラとイスラエル間の散発的砲撃が続いています。人道状況の悪化は止まらず、国連機関は即時停戦を改めて呼びかけていますが、地上での鎮静化の兆しは乏しい状況。中東全体のテールリスクは依然として残存しています。
中東全体のリスク資産には継続的な圧力。金・銀・スイスフランといった伝統的な安全資産の戦略保有の意義は変わらず。欧州系資本の中東向けエクスポージャーを持つ金融株には、中期的なウォッチが必要。